泉大津市のK様 洗い替えの楢材間箪笥
昨年の8月8日の社長ブログに載せさせていただきました。箪笥 修理の記事です。
今日泉大津市のK様に、お母様がお使いになられていた、
楢材の間箪笥の修理 洗い替えの箪笥を、いただきに寄せていただきました。
かなり使い込まれてて、傷み具合も悪い状態ですが、年末までに、綺麗にお直しします。
汚れを落とし、パーツの交換、背板桐に替えます。金具もお取り換え致します。
楽しみにお待ちください。初音の大阪泉州桐タンス工房の職人の腕の見せどころですね。
この記事の箪笥が、わたしども工房で、手間暇かけて、手直しさせていただいて、
お預かりさせていただいた時の状態は、すごく傷んでいて、はじめは、洗い修理を、
お断りさせていただきたいような状態でした、ただK様の強いご要望がございましたので、お受けする事になったのです。
この箪笥は、桐の箪笥ではなくて、楢材の箪笥です。仕上げは、オイルのウォールナット色のオイル仕上げが最も最良であると判断して、お話しさせてその内容ですすめさせていただく事になりました。
開きのなかのお盆もはずれていて、また扉や引出しもがたついて、開け閉めすら容易でない状態で、金具もない箇所もあり、すごく悪い状態だったので、わたしどもの職人も箪笥の状態をみるなり、少し頭を抱えるくらいでしたが、K様の想いを伝えなんとかするのが、私どもの使命(役割)なので、日にちは、かかりますが、手直し 洗い 修理をさせていただきました。
背板も板が反り返り、割れもすごくて、このような状態で、ところどころにテープを貼ってお使いになられておられました。最初に金具をすべてはずしますが、
それが、なかなか錆びついてとれません、職人も悪戦苦闘です。その後、洗ってから、
本体を良く乾かし、背中(背板)は入れ木をできる状態では、ないので、全部桐材に張り替えをしなければなりません。
慎重にはずしてから、釘を丁寧に抜いていくのですが、これも大変な作業です。
割れがきていた扉も桐の材料に交換して、引出しすべての調整や、引戸の調整、
開け閉めの調整や、盆の作成やお盆を支える太鼓の作成など、大修理です。
キズを丁寧に入れ木や、削っていく作業の楢材が固くて大変でした。
最後にオイル塗装をして、金具も新品に交換させていただき完成です。
工房で、約4ヶ月かかりこのように綺麗になりました。
あの様な状態の箪笥が、このように、綺麗に修理出来ました。
どうですが、この仕上がり、手前味噌ですが、「さすが当工房の技術」です。
なかなかこんなように、修理 洗い できる工房は、ないとおもいます。
お日様の日差しが明るくて、少し本来の色が写真で出ていませんが、箪笥が蘇りました。
背中もこのように、綺麗に、桐材に交換させていただきました。
綺麗でしょう。
下台の真ん中の空間は、この箪笥の場合空いているのです。
本日、泉大津のK様のご自宅にお届けさせて、いただきました。
K様は、どのように箪笥が、綺麗になっているのかは、ご存知御座いません。
ちゃんと箪笥を置く場所をお二階に、ご用意していただいておりました。
包装をあけて、設置させていただくたび、「いゃー綺麗になってる」とおっしゃっていただき、
親戚の方もたくさんおられて、感嘆の声をいただきました。
どうですが、この仕上がりは、少し自慢の洗い 修理です。
綺麗です、こうやってお部屋に置いていただくと、「70年前の箪笥が、本当に喜んでいるように、感じます。」お客様から、感謝のお言葉をいただき、私ども90年以上、箪笥作りをしてきて、よかったなって、思える瞬間です。
この箪笥の修理をさせていただいた、職人も納品に立ち会って、
直接お客様よりお礼のお言葉を頂戴いたしました。
このことで、人と人の縁(つながり)の大切さを、感じさせてくれます。
職人も自分が手間暇かけて、修理した箪笥が、ここでまた何十年もお使いいただく事を、誇りに思い。また、同じような箪笥に対しても、今後も丁寧な仕事をさせていただこうと言う、意識が生まれるとおもいます。昔の職人が作った品物を今の職人が手直しして、よみがえらす。
凄くいい事ではないでしょうか。
今回は、泉大津のK様が、お母さんの思い出の箪笥を、是非綺麗に直したいという強い思いがあってこそ、お引き受けさせていただきました。
母の箪笥が「こんなに、綺麗になって本当によかったです。初音家具さんに頼んでよかった」とおっしゃっていただいた事が、なによりの仕事の励みとなります。
これからも宜しくお願い申しあげます。