御所市のS様 大阪泉州桐箪笥 胴丸大戸衣装箪笥とその他
2月26日の火曜日の大安のよい日和に、奈良県御所市のS様の、お嬢様のお嫁入り道具を、納めさせていただきました。
この日は、快晴で、金剛山や葛城山が綺麗に拝むことができました。
お客様のご自宅に、指定時間に到着させていただいて、ご自宅のお荷物をトラックに、
のせさせていただいて、新居の方へ、お客様が、先導していただけました。
新居に到着後、紅白で飾りつけさせていただいた、高級なメープルの鏡台から、
最初に新居に、運びいれるのが、関西地方のならわしです。
鏡台をはさんで、ご家族皆様で、記念写真を撮っていただきました。
その後、新郎様に鏡台に手を添えていただいて、玄関に運び入れさせていただきました。
階段が狭く、クロスや、家具に傷をつけぬように、慎重に運びいれなければなりません。
通路の幅が狭い為に、桐の箪笥も二重包装したまま、あて蒲団を上手に使い
本体を立てながら丁寧に、お部屋に運びます。
そして、包装紙を開けて、ゆっくりと設置いたします。
綺麗な、大阪泉州桐箪笥の胴丸の下台が現われました。
この胴丸の下台の部分(重ね)の細かい手組み蟻組が、大阪泉州桐箪笥ならではの、
こだわりの箇所です。(上記写真の上も部分が、台形の形に、ぎざぎざに、組まれているのがごらんいただけます。これは、側面と天板の桐板とが無垢材であるからこそ出来る組手なのです。)
この重ねの部分は、桐の箪笥を重ねて、設置した後では、見る事のできない部分なのです。
この見る事の出来ない部分も、手を抜かない仕事をして、伝統の手組み技法で丁寧に組み上げているのが、私どもの「初音の桐箪笥のこだわりと、大阪泉州桐箪笥が、桐箪笥の最高峰と呼ばれる1つの理由です。
上台を重ねると、最高峰の大阪泉州桐箪笥の胴丸大衣装箪笥となりました。
和室に良く合って、日本の伝統工芸品の良さを感じる瞬間です。
「やっぱり、桐たんすって、いいな」 日本の家具の心が詰まってます。
品質の証のお作りさせていただいた職人のプレートと、国の伝統的工芸品大阪泉州桐箪笥の証紙がご覧いただけます。
奥には、初音の総桐箪笥のシールと、綺麗な寒い産地の細かい杢目の桐材と水棚がごらんいただけます。
お盆は、高級な桐箪笥に、入れさせております壺盆で、上側に高級な紫檀材を巻かせていただいており、5杯の壺盆を入れさせていただいております。
あまりに、美しいので、お客様の了解を得て、お盆を1杯抜いて、畳の上で、写させていただきました。自然な光で、見る本物の桐の光沢や、木目は、最高です。
引出内部も桐の幅の広い美しい杢目でお作りさせていただきました。美しい光沢です。
3つ並びの引出しも1杯抜かせていただいて、畳の上で写させていただきました。
こだわった引出しの奥側の作り(組手)は、斜め45度に組み上げられています。
もちろん手組みで、蟻組組手で、他社の桐箪笥には、出来ない組み方をさせていただいております。これも大阪泉州桐箪笥の特徴です。
もちろん戸の金具(兆番)も、長年の使用にも十分に持つ為に、両かき込みで、職人が丁寧に彫って付けていきます。これも、高級な桐箪笥の本来の戸びらの取り付け技法なのです。
これも、わたしどものこだわりです。
前飾りの金具も最高級の桜に御所車の久光刻の手彫り金具を付けさせていただいております。
前飾りとお揃いの引手金具と鍵座も、綺麗な最高級金具です。
最高級の桐箪笥は、細かなバランスいい最高の桐の柾目を使用致しております。
伝統工芸士によって、丹念に仕上げられた桐箪笥は、綺麗な砥粉色と、丁寧な蝋(ろう)引き作業によって、これほど美しい艶と光沢を出してゆくのです。
この仕事も初音のこだわりです。是非 ショウルームでお確かめいただきたい、1つです。
初音の桐箪笥は、細やかで流れるような、桐の柾目の美しさがございます。
本当に綺麗な最高級桐箪笥をお作りさせていただきました。
箪笥を設置するには、必ず桐の箪笥の水平バランスをとる事が重要です。
どんな良い箪笥も下(畳や床)に板等を入れてあげて、必ず桐箪笥の水平バランスをとらなくてはなりません、この事を怠るとどんなにいい桐箪笥でも、調子が崩れてしまいます。
桐箪笥の台の端に、敷板をいれさせていただいております。
箪笥を真横からみて、箪笥のころびも確認する必要がございます。
私どもが、お客様に桐箪笥を、お届けするのも、この水平バランスやころびをとってあげる為でもございます。
引っ越しや移動をされた場合は、必ずその業者様に、桐箪笥の水平バランスやころびを、
取っていただくように、必ずご依頼してください。
そうしないと、桐の箪笥は、隙間なく緻密に精巧に、お作りさせていただいておりますので、
戸びらの開け閉めや引出しの出し入れに、支障をきたす場合があるのです。
最後に綺麗な初音オリジナル色の紋付 名前付き油単を掛けさせていただきました。
油単は、桐の箪笥を、埃や焼け、紫外線から守る役割がございます。
油単の前を箪笥の上に折あげて、置かせていただきました。
先方のお母様も、この大阪泉州桐箪笥を真剣にご覧になられておられました。
メープルの高級鏡台も、別のお部屋に入れさせていただきました。
鏡台のメープルの杢目も厳選させていただき、
お色も綺麗なメープル色の木地仕上げでお作りさせていただいました。
光沢のある鏡面仕上げは、高級鏡台の証です。
引出しが前方にスライドして、
内部の収納もすごく考えられた鏡台です。
たくさん無駄なく収納していただける工夫がございます。
お揃いのメープルの高級整理箪笥も、初音のこだわりの整理箪笥です。
天板 台輪も流線型のデザインを施して、気品と上品さを持たせております。
メープル材も最高の材料を吟味して、お作りさせていただいております。
本日 お届けさせていただきまして、S様に心から本当に、喜んでいただいきました。
お仕事させていただいて本当に、よかったと思いました。
製作していただいた、職人さんにもこの思いは、伝えさせていただきます。
昨年12月初めに、ご注文をいただきましたが、その後は、桐箪笥の製作や、鏡台等の製作に関しまして、わたしどもを信頼していただいての、ご契約となります。
いつも、お客様との、信頼関係を大切にして、お作りさせていただいております。
私どもは、お客様のお求めになられている商品以上に喜んでいただくための思いで、
いい家具を作るため、職人とともに日々真面目に、取り組ませていただいております。
100%完璧な家具なんて、お作り出来ませんが、100%に近い家具は、作れます。
それが、今日まで、90年以上桐たんすを作り続けてこれた理由なんです。
今日お届けするまで、S様は、どんな箪笥が出来上がっているのかが、すこし不安だったと思います。私が購入する立場であれば、同じ思いをする事でしょう。
でも、私どもを信用していただいたからこそ、
それに応えれるような桐たんすを作らせていただきました。
これが、職人魂なんですね!
いつも信頼していただけるお客様に指示していただき、本当に感謝しております。
ありがとうございます。
最後にお客様が、記念にと、私どもの3人の記念写真を撮っていただきました。
お世話になり、本当によかったです。これからもどうぞよろしくお願い申しあげます。