研ぎは一生
大阪泉州岸和田、初音の桐たんす
工房だより
今回は 技!ワザのお話
ワザといっても桐たんすを作る技には欠かせない
鉋をはじめとする刃物の研ぎのお話です。
お前が仕事するんやない。
道具が仕事するんや。
これは道具の大切さを語った、父からの言葉。
当時初心者の私にもすっ!と心にしみたのを覚えています。
そんな言葉をかけられて、はや二十数年
当時の研ぎ方からは進化を続けています。
研ぎの精度も上がっていると思いますが、
これがまた奥が深く、
あっち行ったり、こっちに戻ったりと、
試行錯誤の連続...
鉋の刃が砥石にひっついて、
立っているのが分かりますでしょうか?
ピタッと、まっすぐに研げているということでしょう。
荒研ぎ、の後は中研ぎをします。
裏刃も専用の天然砥石で仕上げつつ...
こだわりの天然砥石での仕上げです。
ドロドロの黒いトクソ!
などと言われるとぎ汁がさらに研磨をいいものにします。
いかに、早くいい刃を付けるかが難しく。
“研ぎは一生” などの言葉もあるくらい。
研ぎあがった刃はご覧の通り。
鉋は木の部分、台の調整もこまめに行います。
刃物の切れ止んで行くことを上手く感じて、
かしこく仕事を進め、手早く研ぐ。
これが出来るようになれば一人前と言えるのではないでしょうか。