工房だより Staff

桐の木は重たい?

こんにちは、職人のあわたです。

先日、買い付けに行った、桐の原木の製材が終了し、
きのう、工房に運ばれてきました。
製材したてで、運ばれて来た良質桐

厚みの違う、良質な桐材

写真のように、トラックで運ばれてきた木を
ダテと呼ばれる干し場に桐の木を1枚づつ立てかけていきます。
いい桐たんす作りの、一番初めの工程といってもいいでしょう。

これから、1年から2年間乾燥させながらこれからの梅雨の雨などを利用して、
アクを洗い流していくわけです。

その様子が下の写真ですね。

ところで、「桐の木は軽い」というのが常識ですが、この日ばかりは、重いんです

なぜ重いのか?
簡単に言えば桐の木は、「スポンジ」に似ています。

当然、原木のときはたっぷりと水分を吸っている状態なので重いのです。
その分、乾燥すれば スポンジのように かるーく なるわけです。

このような、『空気の層が多い』 この特徴こそが、「軽い」「狂いが少ない」「断熱性に優れる」
と言うような桐の木の大きな特性を生んでいるわけです。

だてに立てかける作業

だてに立てかけられた、新しい良質な桐材

 

 

重いばかりではありません、挽き粉と呼ばれる、製材のときに出る、

桐の粉がしんしんとふってきます。
これが自分の汗と一緒になると、かゆくもなり、
あまり気持ちのいいものではありません
「帽子にタオル」が私のいつものスタイルです。
桐たんす作りの第一番目の工程は、重くてかゆい?結構過酷な作業なのです。

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