桐そのものを買う。
こんにちは、職人のあわたです。
昨日は、桐たんす屋には欠かせない、桐の木、
桐の原木の買付けに専務と二人で行ってきました。
この中から、「これとそれとあの長いやつ、ちょーだい!」
と言うのでは、 ありません。
このようないくつかの桐の木を積んだ「山」があって、その山を見比べて、
よーく目利きして、その山ごと買うのです。
普段の買い物でたとえるなら、スーパーで「いちご」を買いますよね。
そのときやっぱり、パックの裏、見てしまいますよね。
「上はきれいなの並べてるけど、傷のあるのが下になってないか?」
いちごは500円の買い物ですが、桐の木がこれだけの数になると500万円
を軽く越える買い物ですので 目利きは非常に重要、真剣そのものです。
今回は、上の写真の桐の山を買いましたが、
続いてその桐の木を一本一本
製材してもらう(言うなればスライスしてもらう) ”厚み” を指示していきます。
上の写真がそうです。
その木の姿、木目の様子 から判断して、この木はこの方向に何ミリの厚さに
製材をすると言う、指示をチョークで書いていきます。
ここで、長年培われてきた「職人のカン」が生きてきます。
このときもうすでに、「この木はたんすのこの部分に使う !」ということ
を決めているのです!
いちごの話にもどりますが、目利きしたいちごも食べてみないとアタリかハズレかわからない
のと同じで、桐の木も同じことが言えます。
「この材料はいい買い物やったな~」と、思えるのは、
この材料がたんすになる、約2年後のことなのです。
また今回の材料が、製材を終えて工房に入ったらブログにアップさせていただきます。