最高級の伝統を感じる神戸家具を、拝見させていただきました。
神戸市のY様邸に、桐箪笥の修理洗いのご依頼でお見積りにお伺いさせていただきましたが、そこですごくすばらしい神戸家具に出会えました。
港町神戸は、かつて日本を代表する洋箪笥の産地で、神戸家具の愛称で、親しまれておりました。その最高級の神戸家具を今回見せていただく機会にめぐまれました。
このブログをご覧の皆様に是非ご覧いただきたくてご紹介させていただきます。
その当時の最高の楢材を使用してお作りされておられます。洋服箪笥です。
鏡板や引出しの楢材の杢目も素晴らしく細かくて、今では手に入らない材料です。
手彫りの彫刻もすばらしい逸品です。手間をかけてお作りされております。
金具も当時のオリジナル手作りで、風格と気品があり日本の洋箪笥の歴史的価値のある楢材の神戸の洋家具でした。
この本棚の左右の轆轤(ろくろ)彫刻もすばらしいです。
ご主人様のこだわりで、自分専用のYシャツ入れの箪笥をお作りになられておられました。
和室にも、上品な神戸家具の和棚と彫刻が素晴らしい座敷机がセットで置かれておりました。
この座敷机も私も見た事がありませんでした。
その当時のすぐれた手掘りの彫刻が座敷机の四隅に施されておりました。
このお花の文様は、飾り棚の引戸の中にも彫刻されています。
リビングには、大型の引戸の本箱まで、お作りされておられました。
見事な洋家具です。
玄関にも、お揃いの楢材で製作されたスリッパ立てがございました。
こだわった彫刻とカーブが見事なスリッパ立てです。
これだけの神戸家具の名品を見せていただいたのは、初めてです。
お客様の家具へのこだわりが感じられて、すごく感銘を受けました。
日本が世界に誇れる神戸の洋家具の歴史を感じる1日になりました。
いい家具は、ずっとそのご家庭に生き続けます。
使い捨ての今の世の中にあって、家具(工芸品)の素晴らしさをあらためて実感させていただきました。Y様のご自宅をお伺いさせていただきまして、本当にありがとうございます。
これからも、誇れる工芸品の桐箪笥つくりを行う元気をいただきました。