25mmの無垢の桐は
桐箪笥をお作りするときに、25mm厚みの桐の無垢材をある程度まっすぐにする工程があります。
炙り作業とも呼びます。25mmの桐材を火で炙って熱くしてから、梃子の原理で板をまっすぐにする作業です。
この作業はとても重要で人間の感覚と手や目の感触で作業を行います。
桐箪笥の本体に使用する厚みのある板はすべてこの作業を行います。夏場は暑くて大変な作業になります。
火で炙った桐の板を梃子の原理で反っている部分をまっすぐにするのです。
側面から見て反っている部分にあてぎしてこのように反対に曲げます。すると歪んでいた桐板がまっすぐになるのです。
その為には桐の板を熱く温めなければならないのです。
この作業をしている工房もすでに日本では無くなってしまっています。(製品になった既成の板を購入する為)いい桐箪笥を杢目を合わせてお作りするには、かかせない作業なのです。
私どもの桐箪笥が他の工房とは違う製品である理由の1つです。
熱くて大変な修行のような作業です。桐箪笥の職人の凄いところを知っていただければ幸いです。