粗悪な業者の手で洗い替え修理された桐の和棚です。
私どもの工房を先日池田泉州銀行様が発刊していただいたトイロカルチャー178号の雑誌の中で記事を見つけていただいたお客様から桐の和棚の洗い替え修理のご依頼がございました。
なんと元々とても品質のよい桐の和棚なのですが、粗悪業者の洗い替えでこんなにひどい状態にされていました。
これが粗悪業者の桐の洗い替え修理の事例です。とても同業者として腹立たしく思います。費用をいただくには全く値しないお仕事ですが、今でもこのような業者は沢山ございます。
お客様が依頼先をきちんと見極めされないから、このような事が何度も繰りかえされ、品質のいい品物が台無しにされるのです。
価格が安いから、送料が無料だから、実績を誇大に広告したり、品質保証などとお得な価格をアピールする会社ほど注意しないといけません。本当に技術のもった専門の桐箪笥職人がいるのか?自社工房があるのか?他社に委託していないのか?その会社(工房)が本当に信用おけるのか見極めないから、被害がふえるのです。
薬品を使用されて、仕上げも汚い砥の粉仕上げは何十年か経てば、こんな状態になります。
白いペンキを塗ったような仕上がりです。
桐の木地もちゃんとなおす技術もない工房ですね。ひどいですね。
戸の蒔絵が残されているだけでもまだよかったです。扉もきちんと閉まりません。蒔絵は洗うと取れたりバラバラになったりします1度洗われているので、また大変難しい作業になります。
金具はメッキ直しもしないで、そのままつけていますね。ただ変に簡単にスプレー缶で、ラッカー塗装されているよりは、まだましです。
このような業者がたくさんあって今でも平気で洗い替え修理を行っています。私どもからすれば本当に腹立たしい限りです。
いい桐の品物を台無しにする粗悪業者の洗い替え修理です。
わたしのblogを見ていただいている方はこんな粗悪な洗い替え修理業者があることを是非知ってください。これが今の現実に起きている現状なのです。依頼される業者選びがどれだけ大切であるかを知ってください。
今回、この桐の和棚がわたしどもでもう一度綺麗に元になおして欲しいと、お客様を介して呼んでくれたのだと思います。
ご期待に添えるように職人と一緒に頑張ります。