桐箪笥の社長ブログ この箪笥の呼び名は「10帖入り座布団箪笥」と言います。
9月8日の社長ブログでこの箪笥はなんと呼ばれている箪笥でしょう?とみなさんに質問させていただいましたが、あまり反応もなくて、一番多かったのは布団箪笥と言う答えでしたが、布団箪笥はもう少し幅や高さや奥行が大きい箪笥です。
写真では大きく見えたのでしょうが、サイズを明記してなかったので申し訳ございません。
これは「10帖入り座布団箪笥」といって、お座布団を10帖入れれる桐の収納家具です。
高級なお座布団は絹100%の生地で作られていました、その事を正絹と言います。その正絹の座布団の生地は湿度に弱くまた虫にも弱くて、総桐箪笥でしか長期保管が出来なかったので、昔はお客様からのご注文でよく作らせていただきました。20帖入り座布団箪笥もございました。
本物の桐箪笥に入れてなかったら、座布団の正絹の生地が湿度に負けて使う時に縫い目から破れてしまいます。また本物の桐箪笥は防虫効果があり虫を寄せ付けないので正絹を虫に食べられる事も防ぐために、桐箪笥が重宝されました。
内部には一切カビが発生していない事が下記写真をご覧いただければお分かりになられるでしょう。
でも今では正絹のお座布団自体も作られなくなりました。
正絹の座布団は生地が何とも柔らかくてなめらかで座ると気持ちよく、光沢があって高級感漂うお座布団でした。大切な来客様をおもてなしをするのには最高のお座布団でしたが、時代とともにそのことすら忘れられる現在になってしまいました。
このように本物桐箪笥は自らが湿度を吸ってカビがついていますが、
10帖入り座布団箪笥の内部にはカビがありません。
このように中のお座布団にはカビをつかないように守るのです。お着物を収納する桐箪笥も同じです。このお客様のお座布団もなんともなく今でもお使いいただける状態です。そして今回洗い替えすればカビを落とせて新品に蘇らせるのです。
こんなすごい収納家具は本物の桐箪笥だけなのです。桐箪笥は普段は何も目立ちませんお手入れもしなくても静かに中の大切なものをお守り出来る収納家具です。
今販売されている桐箪笥の多くは本物の桐箪笥でないのでこのような性能を持っていません。本物と偽物の差が使えば本当にはっきりとわかります。
偽物では内部もお座布団もカビだらけになっており、お座布団自体もダメになっていることでしょう!
日本の多くの方にこの事実を知っていただかないと、もう本物の桐箪は日本から無くなってしまいます。