桐箪笥屋の社長ブログ 桐箪笥の背板の割れは修理しないと防湿性が失われるので入れ木させていただくことになりました
お近くのお客様より桐箪笥の背板に隙間があってどうしても気になるので なおして欲しいとも依頼をうけてお伺いしてお見積りをさせていただきました
このように上台の背板 と下台の背板の両方とも桐の板が割れていました このような事は無垢の桐材でお作りしている桐箪笥にはよくあります
直射日光がよくあたったり 引っ越しや桐箪笥を移動する回数がおおかったり 乾燥しているお部屋に長期間置かれたり 様々な原因がございます
これも無垢材のお作りされた桐箪笥だからこそこのようになる場合がございます 3.3mmのベニヤ板に桐のシート張りで作られた桐箪笥の背板ならこのように割れませんがとても湿度に弱くてカビがきたりしますね
また無垢の桐箪笥なら修理や洗い替えが可能ですが 3.3mmのベニヤ板に桐のシート張りの桐箪笥なら 洗い替え修理などは出来ませんからひどい場合は処分しないとダメですね
素人の方が品質を判断する場合は背板の部分をグーパンチでたたいてみてください バンバンという濁音で高い音がする背板はすべて3.3mmのベニヤ板に桐のシート張りでお作りされた桐箪笥です
いい桐箪笥はコンコンと硬そうな清んだ音がします
今回の桐箪笥は塗装も仕上げてある桐箪笥で 開き戸もそのまま ついているので 作業はとても慎重におこなわないといけないので職人は大変です
この割れに沿ってうまく桐材を入れ木するのはとても難しい作業です
お客様には万が一表面に傷がついてもご理解していただけるように了承をしていただかないと お仕事をさせていただきにくいのでその事をお話させていただいてから修理させていただく事になりました
丁寧に桐箪笥をお包みしてから 私どもの工房に入れて作業いたします