こだわりの桐箪笥の社長ブログ とても品質のいい大阪高島屋で販売された桐たんすの洗い替え修理依頼もご注文いただきました。
この5月ごろに兵庫県の方からのご依頼で、洗い修理の桐箪笥をいただいて来ました。
とても品質のいい桐たんすです。
桐箪笥のプロが見ればすぐ判断できます。
昔のいい職人さんがお作りなった桐箪笥です。
大阪 高島屋が販売したの証紙がはられていました。
やはりさすがですね。
錆びた棒通し金具にも、丸高マークが刻印されています。
大阪の桐箪笥は本当に品質のいい桐箪笥が多いです。
それほど道具にすごくこだわった地域だからです。
底板も杢の幅の広い桐板が使用されていますし、
棚板の面もフラットのべた面といい品質のいい桐箪笥だけの意匠です。
この当時でも最高の柾目が使われています。
大阪の泉州の桐たんすの仕事です。
また周りの面のデザインは几帳面というデザインの面の形状で、この面の形状をそのまま残して、洗い修理生地の手直し出来る工房は私どもだけです。
よくご覧いただくと面の両方が丸く削られている面の事を専門用語で几帳面の面といいます。
ほとんどの工房は削ってしまって、
そぎ面(一方の面だけまっすぐに落とすやり方)
に替えてしまう方が、簡単になおせます。
ただ この几帳面をそのまま生かして修理する事はとても難しい作業になります。
ご紋入りの鍵座も今ではとても貴重です。
この鍵座 今作ろうと思ったら
1個二万円では作れないでしょう。
全部で8個ついてるので、これだけでも20万以上の費用がかかります。
面の形状や金具にしても、お客様も他の誰もが、
全くこの事をご存知あるはずがありません、
桐箪笥の職人ならよく分かりますが、それがどうって事でしょうね、でもそれが大切でそれが私どものこだわりなのです。
後日ご依頼いただいたお客様には丁寧に説明はさせていただきますが、
こだわりの桐箪笥屋の社長ならではの思いです。
こんなにいい昔の大阪の桐箪笥に出会える事も
桐タンス屋の社長でよかったなぁと
いつも思っています。