桐箪笥屋の社長ブログ 今年も会社に岸和田ブランドツアーの参加の皆さまが来られました。
今年も岸和田の市民の方に岸和田ブランドを知っていただく手段として、岸和田ブランドツアーを市が企画してくれて、私どもの工房とショールームにお越しになられました。
今日の工房は風があって寒いので、見学者の皆さんは大変です。
材料の説明から職人の作り方など専務の田中美志樹が説明させていただきました。
今日は土曜日なので、休んでいる職人もいてて、工房は少しひっそりしていました。
寒い工房から暖かいショールームに移動してきてくれました。
今回も私どもでしか聞けない本物の桐箪笥の本当のお話しをさせていただきます。
桐と言う素材や本物の桐箪笥の良さや特徴を熱く語らせていただきました。
クイズ形式での本物の桐箪笥の見分け方など参加者様に考えていただきました。
ほんまもんの桐箪笥は、もう日本では手に入らない逸品なんです。
偽物の桐箪笥はほんまもんの桐箪笥のような特徴や性質が全くありません。
それなのに、その事をお伝えできる手段や機会がないのです。
この様に私の話を直接お伝えした人だけが分かっていただけるのです。
桐のクイズをさせていただきました。
参加者23人の中で、クイズを全問正解された方はなんと1人だけいらっしゃいました。良かったです、全問正解なので賞品をプレゼントさせていただきました。
でも一人だけでも全問正解者がいらっしゃって良かったです。
それだけほとんど皆さんが桐材や桐箪笥に対する知識がないのです、
これでは、ほんまもんの日本の桐箪笥は無くなっていくはずです。
いつも、なんとかしなければと思ってます・・・・・・・
本当にどうしたらいいんでしょうね。
テレビ番組の取材でも桐の本当の事をお話ししても、まがいものが多い桐箪笥の現状の中、まがいものの見極め方すら放送してくれませんし、・・・・・
インターネットや通販で中国製の桐箪笥を日本製として沢山だまされて購入されています。
全国の日本の桐箪笥の工房でも中国産の桐材料を使って、材料原価を安く手間暇を惜しんで、ただの組み立て工房になっている工房も多くみられます。そのような桐箪笥が欲しいのでしょうか?
そうは思いません。皆さん本物が欲しいと思いますが、
本当の日本の風土で育った国産桐材や北米産の寒い気候で育った美しい桐材を使って、昔ながらの工程と技術で一竿一竿職人がお作りした本物の桐箪笥を見ることすらないからでしょうね。
唯一 世界に誇れる 日本で最後に残る収納家具が桐箪笥なのに・・・・多くの方が気づいてくれません。
もう日本の桐箪笥ではなく、中国の桐箪笥なんです。
今回も無漂白の屋外で2年以上雨にあてて余計なタンニンを抜いて天然自然乾燥させた美しい桐材で作られた本物の桐箪笥を岸和田の皆さんに知ってもらいました。
直接お会いしてちゃんと説明すれば皆さん分かってくれます。
このような機会は本当に貴重な事です。
お客様が製造業者や家具店の販売員に騙されない為に知ってもらわないといけない知識です。
岸和田のブランドでもありますが、「初音」は
日本を代表する桐箪笥のブランドであると自負してます。
私どものような桐箪笥はこれから先、
もう手に入らない(お作り出来ない)貴重な桐箪笥になるはずです。
大きな時代の流れには勝てません、でも日本全国でまだ本当にいい桐箪笥を買いたい(購入したい)お客様の為に続けていきたいです。
本物の伝統を残す仕事は本当に大変な忍耐と努力が要るのです。
本物とそうでない桐箪笥との大きな違いを今回は見本や資料を通じて知っていただきました。
私の桐箪笥に対する思いが熱いので、予定時間よりも少しオーバーしてしまいました。すいません!
最後に皆さんが乗られたバスをお見送りさせていただいて、本日の岸和田ブランドツアー田中家具製作所編は終了いたしました、これからバスは大下工務店のだんじりの駒の制作工房に向かいました。これからも少しでも多くの方に本物の桐箪笥を見極める知識をお伝えしたいです。
特に地元岸和田の皆さんは日本の桐箪笥を代表する工房が岸和田にある事を是非分かってもらいたいです。