こだわりの桐たんすの社長ブログ 勤労感謝の日 今年も一番いい桐の原木を買付ることが出来ました、ありがとうございます。
いい桐箪笥をお作りする為には、いい職人がいないとお作りする事ができません。
それといい桐箪笥にはいい桐材が必要です。
寒い所で育った桐の樹齢で40年~60年ぐらいの緻密な柾目をもった桐材が必要になります。
年々このようないい桐の原木が少なくなってきて、本当にいい桐の原木を探すには苦労します。
私どもはお蔭様で桐箪笥屋を創業以来、たくさんの桐の原木を扱っている業者様と購入できる人脈(ルート)があるので、今でもなんとか最高の寒い杢目のもった桐の原木を仕入れる事が出来ます。
これも先代 先先代のお蔭です。最高の桐の原木です。
私も工房で仕事をしていた時は、よく父に連れられて原木を見にいきました。
父は自分の目にかなう桐の木をたくさんの仕入れ先に足を運んで、自分の目でみて納得すればすぐに購入しますが、そうでないと何度も何度も別の業者さんに見にいきました。
原木の桐の木の買い付け方や見極め方、
「これが出来ないようであれば、桐箪笥屋をやっていける事が無いぞ」と教えられました。
今は社長になって工房を離れたので、その担当は私の弟で専務の田中美志樹に任せています。専務も亡き父に厳しく指導されたので桐の原木に対する目利きは抜群です。
桐の原木を扱う業者さんも田中家具は目利きが厳しいので、最初からいい桐の木でないとお話しを持ってきませんし、逆にいい桐の木の原木があれば真っ先にお話しを持ってきてくれます。
その様な関係で、今までもたくさんの桐の原木を扱う業者様に助けていただいて、桐箪笥屋の仕事をさせていただけます。これも先先代や先代から教えていただいたお蔭です。
自分達でこの様に、目利きした良質の桐の原木を買い付ける桐箪笥屋(工房)は本当に少なくなってきました。
このように多くの桐の原木から値を交渉して売買を致します。
桐箪笥屋ならではの特別な購入方法がございます。
今では、全国の桐箪笥を作っている会社も既成の桐材(製品にされたい板)を仕入れて組立だけをする工房になってきています、
特に中国からの桐板材(ブラジルも)が多く輸入されています。
そのような材料を仕入れる方が製造原価が抑えられ、
安価な価格でも利益が生まれるから使用します。
それでは決して品質のいい桐箪笥はお作りできません。
私どもは、本当にこれが日本の桐箪笥だと!自信もって誇れるこだわりの桐箪笥をお作りしている工房なので、そのような既成の材料を一切使用しませんし、中国桐を使って日本の伝統工芸品の桐箪笥だと言うぐらいなら、私どもは廃業致します。
でも誤解しないでくださいね、中国の国が悪いのではなくて、中国から輸出される桐材の質がいいものではないからです、その桐材の指導に日本の会社が関わっています、その訳は後日あらためてお話しさせていただきます。