こだわり桐箪笥の社長ブログ 本物の桐箪笥は地震に強いのをご存じですか!
本物の桐箪笥は地震にも強い事をご存知ですか!
多分すべての方がご存知ないと思います。なにが強いと言いますと、
まず本物の桐箪笥は地震でも倒れにくいように昔から作られているのです。日本の歴史は地震の繰り返しです。何百年ごとに大きな地震の被害にあってきました。
地震の揺れですぐ転倒する家具がございます。その家具の特徴はすべて、扉や引出しの部分が重たい家具です。洋たんす(家具)と言われ紫檀や楢材 桜や黒檀なので作られています。箪笥自体の重さが全面(前板)に集中しています。ですから重心が前側にあり地震の揺れですぐ前側に転倒します。
本物の桐箪笥は箪笥自体の重さの中心が箪笥内部の中心にあるから安定しているので倒れにくいのです。
また 転倒するたんすは、簡単なたんすで、引出しに隙間も多くて、すこしの揺れですぐ引出しが簡単にあきます。だから重心が前になるので、すぐにひっくりかえります。スライドレールなんて使っている箪笥は一瞬で転倒します。
本物のいい桐たんすは、気密性が高く引出しもかたいです。それが多少の揺れでも引出しが簡単に開きません。このように隙間がなくしっかりと固く棚の枠にはまり込んでいます。
ですから簡単には、引出しが飛び出しません。また引出し全部に鍵をかける事も出来るので引出しが全く開いてきません。
ですから前に転倒する事が抑えられるのです。
先に述べたように洋たんすにも洋服箪笥や洋和箪笥の扉がありますがその扉には鍵もなく簡単に開きます。今の洋箪笥のほとんどがマグネットキャッチ(磁石)で開け閉めするようになっています。これは少しの揺れで一瞬にして戸びらが全部開いて中から衣類が飛び出してすぐ倒れます。クローゼットの一緒です。中から衣類が飛んででてきます。そして扉の重さで前に転倒します。
でも本物の桐箪笥は、扉にも隙間がなくてひらきにくくかたく調節されています。
またツメカケ(左の扉を固定出来るような仕組み)がございます。(桐箪笥独自の機能)
左の戸の上 下にこのように、ピンのように出る金具があります。(ツメカケ)
この金具が左戸を締めた時にこの上下の受けの穴にしっかりと入れて固定します。
これできっちりと開き戸を固定出来て、開き戸が開きません。
また右の扉も伝統の金具できっちり、「パチン」ととめる事が出来ます。
上写真の出張ったぱっちりが、下写真の上側の穴にパチンとしっかり固く入ります。
それだけでなく、この様に右の扉に鍵をかければ開き戸びらが両方全く開かなくなります。
ですから多少の揺れでも戸びらが開いてしまわないので、重心が前にいかなくて、中の衣類も飛び出してこないので、前に倒れにくいのです。
これは、桐箪笥だけの仕組みです。この様に本物の桐箪笥は、引出しや扉も地震に強く作られているのです。
仮にもしも大きな地震で仮に倒れてしまっても、桐箪笥は柔らかい材質なので、大怪我を免れるのです。(人や物に優しい素材)
またどんなに壊れて傷んでも再生する事も出来ます。阪神大震災の時でも倒れにくく、傷んだ部分の修理がきちんとできた唯一の収納たんすが、本物の桐箪笥だけなんです。
もちろん火災にも強く、燃えにくいのが桐箪笥です。水をかけて避難すれば、扉や引出しが膨張して、箪笥内部に煙や水の浸入も食い止めるのが本物の桐箪笥です。
本当に良く昔の人が考えたすごい箪笥が桐箪笥なんです。
昔の日本人の知恵は本当にすごいでしょう。是非 このブログをご覧の皆さんは、知っておいてくださいね!絶対他では教えてくれない事ですよ。
本物の桐たんすは、地震や火災に最も強いたんすなのです。
いま本物じゃない桐たんすがたくさんあります、
その箪笥にはこの様な特性は全くないのでご注意を!・・・・・・
感動!感謝です。夫から気分転換にと和室に置いてあった和ダンスを、絨毯敷きの居間に移動させられ、挙句に転倒防止対策をどうするか大いに揉めていました。取り敢えず前傾になってしまうので、手前床の楔型の購いものをと考えています。50年近く前に両親が私の為にあつらえた桐の和ダンス。今は、色もくすみ、艶も無くなった木肌も、霞んだ取手の模様(取手が付いている座の金物)金色に光っていたはずの房も、全て愛おしく思います。私が亡くなるまで、大切にします。
丁寧な説明を読み感動してしまいました。ありがとうございました。
鈴木悦子様 コメントありがとうございます。少しでもお役に立ててよかったです。桐箪笥は昔の先人が考えた素晴らしいたんすで、
他に類がありません。日本人の知恵がたくさん詰まった箪笥です。是非 大切にお使いください。
昔ながらの桐箪笥をお作りする事も難しく、まがい物の桐箪笥に足元をすくわれています。
多くの方に本物の桐箪笥の良さに気づいて欲しいのですが、現実は厳しくていつも悩んでいます。
また、是非 blogや事例をみていただいて、お知り合いに桐の良さをお伝え願えれば幸いです。
これからも どうぞよろしくお願い申しあげます。