こだわりの桐たんすの社長ブログ 湿度で「あきません!」
この湿度や雨は職人泣かせです、桐たんすの仕事がはかどりません。
先日 いい天気にお作りした桐箪笥も引出しがかたくて、あきません。
あきませんとは、「だめ」と言う意味ではなく「あきにくい」と言う意味です。(大阪弁)
引出しが湿度で膨らみ引出しにくくなるのです。
ほんまもんのいい桐たんすは雨や湿度の多い日が続くと、引出しがかたく重くなるのです。
それは、桐箪笥が湿度を感知して自らが膨らむことにより、中のお着物に湿度を与えないようにする桐箪笥独自の換気システムなのです。
この時期 工房も仕事がしにくくて仕方ないのです。
今は、クーラーがあって除湿もできますが、昔はクーラーもなくて、梅雨や雨の日は特に最終仕上げのような引出しの調子をみる作業は、出来ません。
次にかかる桐箪笥の材料をはいでいくとか、道具の手入れとか その天気に合った仕事に変えるのも一流の職人ならではの仕事の流儀なのです。