かけつぎ職人 紡ぐのは洋服に込められた思い 共感致しました。
先日 NHKプロフェッショナル 仕事の流儀でかけつぎ職人 紡ぐのは洋服に込められた思い と言う番組を放送していました。
かけつぎとは、洋服のほつれや虫穴など、傷んだ箇所を同じ服のポケットやすその折り返しなどから修繕用の糸を取り出し、手で縫い上げる技です。同じ服から糸や生地を取り出すため、柄までぴたりと合わせられるのが特徴。当て布をするのとは違い、まったく分からないほどにキズを修繕することができるお仕事の事です。
私は恥ずかしながら「かけつぎ」の言葉自体知らなかったので興味があって番組を拝見させていただきました。
思い出のある洋服を甦らすことに共感しました。私どもの仕事にも同じ思いがあります。
人に喜んでいただけて、感謝してもらう事が出来る仕事ですね。
その番組の中で、「かけつぎ」なんてなに?、今洋服が安く使い捨ての時代にそれで食べていけるのか?と人からそのように言われた事があったそうです。
桐の箪笥も同じです。地元の言葉で「いま婚礼でも桐箪笥なんて持って行く人ないやろう」「そんな高い箪笥売れへんやろ」「時代遅れやなぁ」、「家具はニトリやイケア(IKEA)で安く売ってるやろ、と言われます。
その時は笑って否定はしませんが、何度も悔しい思いをします。
私たちの思いとは目指している仕事と違うからです。でもその「悔しい言葉」が余計にやる気をおこさせてくれます。
かけつぎの松本社長も同じ思いだと思いました。自分が一生かけてこだわってきた仕事を否定される事は悔しいはずです。でもその悔しさがあって、NHKで特番されるのですから、正直にやってきた苦労が報われましたね。
「かけつぎ」のお仕事も同業者が沢山あるでしょうが、松本社長でないとちゃんとなおせない洋服があるはずです。私どもの桐箪笥も沢山の同業者がございます。しかし、私どもでしかお作りしたり、手直ししたり出来ない技術があります。これが「こだわり」「流儀」であると思います。
弊社HPをご覧の方は、是非 1月23日(金)午前2:55~3:43の 再放送ごらんください。