桐たんすのマイスターがお話しします。「桐たんすの調湿性について」
桐たんすは日本の風土が求めた究極の調湿性に最も優れたたんすです。
先日 気密性についてお話ししましたが、それと関係しますが、桐箪笥には調湿性と言う特徴がございます。
気密性に富んだ、本物の隙間のない桐タンスは、呼吸をしています。
乾いた湿度のない気候では、桐自らが少し小さくなり、引出しと棚の隙間が少しだけ隙間ができて空気の入れ替えを内部と外部で行います。
湿度の多い時期には、引出しや扉そのものが膨れて内部と外部を遮断します。
それが、「本物の桐たんす」 だけが持つ 調湿性なのです。
ですから 本物の桐たんす に衣類を入れられていたら必ず中の衣類は湿気から守ってくれるのです。
昔から 「桐たんすは湿度の多い時は自らが湿度を吸い込んで中の着物うを守る」
と言われておりました。
ですが今日では
「桐たんすに着物を入れていたのに、カビがきてしまって、」と言うご相談がございます。
申し訳ないのですが、それは、桐たんす自体に問題がある場合も多々ございます。
材料が桐と言うだけでは、気密性や調湿性の全くない 桐たんす が沢山存在するからなのです。
今の時代 お客様がきちんと見極め出来ない事にも責任があると思います。
必ず その道の専門の私どものお話しを少しでも参考にしていただけるように、本当の情報をお伝え出来る工房でありたいと思っています。